花粉症は、スギなどの花粉(抗原)が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。
特にスギ花粉症は冬の終わりから春にかけて、毎年、眼のかゆみ、なみだ(アレルギー性結膜炎)くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状で多くの人を悩ませています。
アレルギー性結膜炎の症状
- 目のかゆみ
- 充血
- 目やに
- 涙が出る
- まぶたの裏にぶつぶつができる
主な花粉症の原因には次のようなものがあります。
- スギ花粉(時期:1~5月)
- ヒノキ花粉(時期:3~5月)
- カモガヤ花粉(時期:5~7月)
- ブタクサ花粉(時期:8~10月)
ハウスダスト(チリ、ホコリ、ダニ、カビなど)、動物の毛、コンタクトレンズでも同様の症状が出ます。
眼科で行われるアレルギー性結膜炎の治療の基本
めぐすり
抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエータ遊離抑制薬)が、主に使われます。重症の場合には、ステロイド点眼薬を使用する場合があります。(副作用が出ることがあるので眼科での処方が必要です。)
飲み薬
目の症状がひどい場合や、鼻炎症状に抗アレルギー剤を使用します。
毎年花粉症にお悩みの場合は、症状が出る前の、花粉飛散時期の約2週間前から、または症状が少しでもあらわれたら早めに治療を開始する『初期療法』がおすすめです。
自分でできる花粉対策
- 外出時には花粉予防めがね(当院で取り扱いしております。)、マスクを着用する
- 帰宅時に衣類や髪に付いた花粉を払い落とす
- 帰宅後は手洗い、うがい、洗顔を心掛ける
- 洗濯物、布団はできるだけ室内で干す
- 花粉情報をチェックする
花粉の時期のコンタクトレンズ
- 症状がつよいときには、できるだけめがねにしましょう。
- コンタクトレンズの場合は、一時的に一日使い捨てタイプへの変更をお勧めします。
(当院にご相談ください)
舌下免疫療法(あたらしい治療)
ニュースなどで最近花粉症の根本治療とお聞きになった方もあると思います。
舌下免疫療法とは、花粉症の原因となるスギ花粉を含むエキスを、少ない量から徐々に増やして舌の下に滴下し、スギ花粉症を治す治療法です。はじめの二週間で徐々に量を増やし、三週間目からは同じ量の薬を毎日舌下投与します。一回目は、医療機関で、二回目からは自宅で行います。舌下免疫療法はいわば体質改善の薬なので、効き目が出るまでに数年かかります。また、すべての人に効き目があるわけではなく、人によってその効果に差があります。また、治療は花粉症の時期を避け、予防的に行います。この治療は、耳鼻科を中心に行われます。(当院ではおこなっておりません。)